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【必見】有機化学“最強”の参考書はコレ!『ウォーレン有機化学』で理解を深めよう

2021年8月22日

 

どうも、Ryechemです!

今回の記事は学部時代・大学院時代にお世話になった有機化学の教科書『ウォーレン有機化学』に関して。

 

けむぱんだ
今回の記事はこんな方にオススメ

  • 化学科専攻で有機化学に興味を持った方
  • 有機化学専攻でさらに知識を深めたい方
  • ワンランク上の教科書を使いたい方

 

大学の学部生の方で『ウォーレン有機化学』を使用している方は少ないと思います。

有機化学の教科書は、ボルハルトショアー、ハート、マクマリー・・・・と様々。

私も学部時代にはボルハルトショアーを使用していました。

しかし、有機化学を学んでいくなら『ウォーレン有機化学』が一番オススメ!

 

化学専攻の中でも特に有機化学を専攻する人や、将来的に化学メーカーで研究をと考えている人。

基礎的な内容の記述された教科書を1冊選ぶなら、絶対に『ウォーレン』一択。

既に別の教科書を持っていたとしても、『ウォーレン』であれば満足の行く内容を習得できるでしょう。

 

ウォーレン有機化学とは?

ウォーレン有機化学とは数ある有機化学の教科書の1つです。

“不斉水素化反応”でよく知られるノーベル化学賞受賞者の野依良治先生が監修している事でも有名ですね。

さて、そんなウォーレン有機化学のオススメな理由に関して解説していきます。

ウォーレン有機化学の魅力

  • 教科書の中でもレベルが高く、大学院でも通用する
  • エピソードや雑学が盛り込まれ、読んでいて飽きない内容・工夫
  • トピックの深さだけでなく、トピックが豊富で広範囲をカバー

 

ウォーレン有機化学は教科書の中で大学院でも通用する内容

大学院研究画像

まず1つ目は、ウォーレン有機化学は数ある教科書の中でもレベルが高いこと。

そのレベルは大学院でも通用するような内容になっています。

ココがポイント

ここで、勘違いして欲しくないのは高度で難しい、という意味ではないです。

寧ろ、反応機構等が他の教科書と比較して詳細に記載されており、「何故?」という疑問に対して容易に解決できる理由を与えてくれる所が非常にオススメできるポイントとなっています。

個人的にいえば、他の教科書は万人に理解させようと、“くどい”言い回しが多いように感じます。

※あくまで個人的な意見です。

つまりは、ウォーレンだけで大学院レベルまでの基礎的な内容を網羅かつ納得できるレベルまで理解できるわけです。

というわけで、学部生には難しいなんてことはなく、寧ろ1冊目を『ウォーレン』だけで済ませる方がコスパが良さそうです。

私が学部時代に使用したボルハルトショアーは既に売りさばき、ウォーレンのみ保管してます笑

 

ウォーレン有機化学は教科書なのに読んでいて飽きない工夫

本面白い画像

『ウォーレン有機化学』では反応機構や特徴的な官能基等の基礎内容に絡めて、実際の身近な化合物やストーリーも合わせて解説が盛り込まれています。

なので、学術的な内容を読んでいて“飽きない”

それにプラスして、他の教科書では得られない幅広い雑学、知識を吸収することが出来る点で非常に優位。

例えば、硫黄系化合物の特徴が記載されているページでは…。

身近なプロパンガスにはガス漏洩に皆が気づくよう極々微量のエタンチオール等が添加されている。

“チオアセトン”を合成した際には1km先まで不快な臭気が一瞬にして到達した。

などのエピソードや知識が本書ではより面白く、惹きつけられる内容で書かれています。

 

トピックも豊富で広範囲をカバー

広範囲本画像

ウォーレン有機化学は他の教科書よりトピックがより豊富で広範囲カバーできる点も魅力。

カルボニルやアルケンの化学など個別の内容がより深堀されている点だけではないんですね。

それらのトピックの深さだけでなく、そもそものトピックの豊富さも非常に優位な点です。

ウォーレンは上下巻あり、上ではその他教科書にも掲載される一般的なトピックが記載されています。

例えば、有機化合物の構造、酸性度やカルボニルの化学、アルケンの化学などなど。

下巻では、ケイ素・リン化合物やヘテロ環、環状化合物の立体選択性、ラジカル、有機金属化学、不斉合成‥‥。

といった、大学院で研究を進める上で非常に役立つ内容の数々。

 

ウォーレン有機化学を選ぶなら?

本選び画像

ウォーレン有機化学は非常にオススメの教科書です。

もし、ウォーレン有機化学を選ぶのであれば、

学部生はまずは上巻で一般的な基礎内容を習得。

さらに知識を得たい人、院生であれば下巻までの購入を検討しましょう。

上巻だけでもアルドール・Claisen縮合辺りまでの内容がカバーされており、よく“理解”できるでしょう。

さらに下巻では大学院やメーカーで低分子の有機合成に携わるのであれば非常に役立つ内容が習得できます。

 

有機化学は知識と経験がモノをいいます。

料理のように、レシピさえ分かれば誰でも“合成”自体は可能です。

しかし、求められることはレシピの開発や解明にあります。

その能力を向上させるのに『ウォーレン有機化学』は力を貸してくれるでしょう。

 

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