どうも、RyeChemです!
今回の記事では高圧ガス製造保安責任者『乙種・甲種』の抑えるべきポイントを記載していきます。
※甲種機械は受験実績がありませんので、“化学”に焦点を当てて話します。
高圧ガス製造保安責任者とは
高圧ガス製造保安責任者とは、高圧ガスに関する第一種製造者等にあたる事業所において、保安の為に設置しなければいけない各職務に選任されるための国家資格、および免状を交付された者の総称
化学メーカーなど、化学系企業に就職・転職あるいは在籍している方にとっては取得する価値のある資格です。
かくいう私も研究職ではありますが、入社2年目に “甲種化学” を受験し、なんとか一発合格しました。
高圧ガス製造保安責任者は甲種が難度は最難関で合格率30%弱、乙種は合格率20%程度です。
甲種に関しては合格率相応の難しさでした。
乙種に関しては合格率が難しさよりも先行してしまってるだけで、合格率の割には難しくないです。
そんな高圧ガス製造保安責任者の試験概要・合格率・用途等はコチラ
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この記事では私の実際の体験記から受験に際して、抑えるべきポイントがいくつかありますのでざっくり解説していこうと思います。
では、さっそく行きましょう。
高圧ガス製造保安責任者の科目ポイント
高圧ガス製造保安責任者の試験はどの区分に関しても3つの科目に分かれています。
- 学識
- 保安管理技術
- 法令
上記3つの科目、いずれも正答率60%取得する事により合格となります。
学識
学識は記述形式の試験で、計算問題や語彙説明のような問題が出題されます。
記述式で、資格によくあるマークシート方式ではないので、完全に実力が試されます。
そのため、合格へ立ちふさがる最大の壁は『学識』になります。
逆に言えば、ここさえ乗り切れば『保安管理技術』と『法令』は簡単です。
保安管理技術
『保安管理技術』はマークシート方式で5択です。
ただ、消去法で絞る事が可能で、かつ問題がいやらしくないので、大体2択までは絞る事が可能です。
答えが明確でない問題も、単純計算で50%の確率で〇(正解)になっちゃうって事です。
確率論から言えば、正答率60%以上取るだけなら、全て2択まで絞れる前提だと、2割の問題が確実に分かれば正答率60%です。
そう考えると簡単ですよね。
そして『保安管理技術』は過去問からの焼き増しが多く、過去問を何周かするだけで自然と正答率が上がります。
法令
『法令』に関しても保安管理技術と形式、問題様式は全く同じです。
なので、法令も保安管理技術と同様の事が言えます。
過去問5年分を解けば、試験で8割以上はカバー出来る印象です。
つまり、過去問で出る選択肢を含めた文章をしっかり覚える事が大切ですね。
各科目別ポイント
さて、ざっくりと各科目の要点はお伝えしたので、ここでは詳細なポイントを話していきます。
学識
学識の抑えるべきポイントは下記“4つ”
- 語彙の説明は確実に出来るように
- 出てくる公式は絶対に覚える
- 式の複合的な問題が出題される
- 性質の膨大な暗記
語彙の説明
まず最初に注意すべきなのは語彙に関する問題が出題されます。
例えば、ファンデルワールスの状態方程式について「分子間力」と「排除体積」の2つの用語を用いて説明せよ。
こんな感じ。
なので、語彙によっては暗記する他ないですが、公式などは“根本的に理解”する必要があります。
何故こうなるのか、まで勉強しながら理解しましょう。
文章で、ではなくイメージも関連付けて覚えるとやりやすいですよ!
公式を絶対覚える
まず、計算問題が出題される以上、全ての公式は覚えてください。
過去問で出てないからと言って、公式を覚えなくてよい理由にはなりません。
むしろ公式を覚えるだけで十分な保険になりますし、マイナーな公式ほど数値代入だけで解ける問題が多いです。
加えて、公式をここにこの数値を代入するだけで~みたく覚えるのではなく、なるべく式の導入まで目を通して根本的な理解をしましょう。
そうする事で、応用を効かせた問題の対処も容易になります。
『学識』が一番難関なので、3科目の中で一番時間を割いても構いません。
じっくり時間をかけて覚えていきましょう。
実際に、私は『学識』を3週間、『保安管理技術』を1週間、『法令』を1週間の勉強時間費やしました。
学識はその他科目の合計より多いぐらいでちょうど良いかと思います。
式の複合的な問題が出題される
式に数値を代入するだけで解ける問題はかなりラッキーです。
大問の多くは式の複合的な要素が求められます。
どういう事かというと、公式Aと公式Bを掛け合わせて解くような問題。
なので、同じパラメータ(圧力や分圧…など)が公式Aにも公式Bにも含まれている場合には注意しましょう。
確実に応用問題として狙われます。
性質の暗記
物質の性状や製法などの暗記もあるのが『学識』の厄介な所。
そして結構重いです…。
これに関しては完全に化学的な知識なので、化学専攻であれば有利かなと思います。
ここら辺が、甲種と乙種の難易度と合格率の乖離に起因する要素だと個人的には思います。
甲種を受ける人は院卒で化学専攻だった方が多い(現場のマネージメントや昇格条件として受ける為)ですが、乙種は現場の作業員も取る資格なので高卒の方も多いです。
0から覚えるのも結構ハードですよね。
保安管理技術
保安管理技術は完全に暗記ゲーです。
そして、最初の方でも触れたように過去問の焼き増しが多いです。
購入したテキストをさらっと覚えて、残りは過去問の周回に費やすと良いでしょう。
過去問を完璧に覚えて、やる事がなくなったら『学識』に時間を費やすと良いでしょう。
過去問になかった新傾向の問題が4割以上出る事なんてほぼほぼないです。
過去問だけで合格点には届きますが、もし不安で時間に余裕があればテキストを再度見直しても良いかと思います。
法令
法令も保安管理技術と同様です。
過去問の焼き増しバリバリの暗記ゲーです。
そして、保安管理技術はテキストがあるのですが、法令に関しては法規集…。
勉強に取り組んでみると分かりますが、法規集に関しては…
ナニコレ?見る必要ある?
って確実になります。
法規集に関しては見なくても合格点いけます。
何故なら過去問の焼き増しが多いから。
実際に私は法規集は数ページ開いて見るのやめました。
ですが、過去問の周回のみで9割ほどの正答率でした。
法規集に時間を割くぐらいならささっと過去問を周回して、余った時間は『学識』に費やしましょう。
多くの人が残り一ヵ月ぐらいで焦り始めるので、効率的に勉強を進めるのが最大のポイントかも知れません。
まとめ
『保安管理技術』と『法令』に関しては内容的な話について触れる事が出来ませんでした。
が、それほどにまで過去問の暗記をすれば良いとしか言えないのです。
終わってみれば、言ってる意味を理解できると思います。
ただ、『学識』に関しては本当に要注意。
特に計算が苦手な方は想定以上に勉強時間を要すると思うので、さらっと学識に目を通してみてください。
ある程度全体像を把握し、多めに見積もったうえで勉強計画を立てていきましょう。
- 『学識』は記述式で、内容がかなり重い。
⇒特に理解を必要とするので、上記4つのポイントを意識してください。
- 『保安管理技術』と『法令』は5択のマークシートで消去法により2択までは絞れる。
⇒過去問と同じような選択肢が多く出題されるので、過去問を覚えていく事が重要。