化学系資格完全版:実用度ランキング資格7選

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【完全版】化学系資格+αの“使える/実用度”ランキング7選!研究職が実務面から解説!

2021年6月27日

 

どうも、RyeChemです!

今回の記事は【完全版:化学系資格+αの“使える/実用度”ランキング7選!】です。

 

資格取得は就活時には他者と差別化を図る武器となり、入社後は業務関連の知識を深める良い機会となります。

加えて、化学メーカーでは昇格条件に特定の資格取得が必要である場合もあります。

今回はこのような背景を踏まえ、今回は“実用度”の高い化学系資格+αを紹介します!

 

けむぱんだ
今回の記事はこんな方にオススメ!

  • 化学系企業への就職・転職を考えている
  • 化学系の学生で何か資格を取りたい
  • 化学系企業に勤めており何らかの資格を取りたい

 

化学系資格+α(業務関連含む)は幾つか存在します。

その中で“資格の実用度”を判断するには、一定期間かつ幅広い実務経験が必要です。

そのため、特に学生や入社年度の浅い社員は以下の疑問を感じるでしょう。

化学系資格でどれを取得すべきか分からない…。

多くのサイトで化学系資格は紹介されていますが、実際の業務視点から評価が成されていません。

けむぱんだ
本職の方が紹介してるか怪しいものもチラホラと存在するね…。

片っ端から取得するつもりならいざ知らず、優先度の高い資格から取得したいものですよね。

 

実は世に存在する化学系資格又は業務関連資格の中で、“実用度の高い”資格は限られています。

けむぱんだ
研究職で私が担当した“工業化”・“改良研究”・“探索研究”・“知財関連”の経験を基に解説します!

 

私が実用的と考える資格をランキング形式で紹介していきます。

化学系資格の実用度ランキング

  • 危険物取扱者(甲種)
  • QC検定(2・3級)
  • 知的財産管理技能検定
  • TOEIC
  • 高圧ガス製造保安責任者
  • 公害防止管理者
  • エネルギー管理士
けむぱんだ
現在または将来的に化学系の道を歩む方々の参考になれば!

 

1. 危険物取扱者(甲種)・・・実用度:A

危険物画像

まず真っ先に紹介する実用度ランキング1位の資格は『危険物取扱者(甲種)』です。

 

危険物取扱者のメリットは?

ポイント

化学業界では危険物の取扱頻度が高く、汎用性も高いため“1位”に選定しました!

化学業界では、消防法の危険物に該当する試薬を日常的に扱います。

例えばアルコール類、一般的な有機溶媒など普遍的な試薬が危険物として該当します。

加えて、危険物の取扱は研究職場だけでなく、品質管理/保証や工場勤務者(現場)でも行います。

そのため化学業界の職務に限らず、汎用性が非常に高い資格と言えます。

 

危険物取扱者は甲種がオススメ

危険物取扱者には丙種・乙種・甲種の3つの区分があり、それぞれ取り扱える危険物の範囲が変わってきます。

中でも危険物取扱者(甲種)をオススメします。

甲種が危険物の取扱範囲が最も広く、その他区分は特定の危険物取扱に限定されます。

化学系企業で取り扱う危険物の範囲は広く、フルカバー可能な甲種を取得する選択肢以外は正直ありません。

百歩譲って、甲種取得を見越した一歩目の“乙種4類”取得はOK!

難易度も他の化学系資格の中では最も簡単な部類と言えるので是非甲種を受験しましょう。

甲種には受験資格要件が存在しますが、化学系専攻であれば充足済みでしょう。

危険物取扱者の資格概要(難易度・合格率等)はコチラを参考に。

危険物取扱者(乙種4類/甲種)の試験概要(難易度・合格率等)
【2024年最新】危険物取扱者(乙種4類・甲種)の合格率・難易度等の概要まとめ

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2. QC検定・・・実用度:A

QC検定画像

次に、実用度ランキング2位の資格は『QC検定』です!

 

QC検定のメリット

ポイント

多くの職場に求められる思考・汎用性の高さが2位の選定理由です。

QC検定は近年重要視されている資格ですが、民間資格のため馴染み無い方も多いでしょう。

しかし、化学系資格として頻繁に紹介される『高圧ガス製造保安責任者』や『公害防止管理者』より実用的なのです…!

QC検定が紹介されないのは疑問ですが、チャンスと捉えましょう。

他者と差別化を図り、就活や転職で優位に事を運ぶことができます。

ポイント

  • 品質保証・管理・分析ではQC検定がドンピシャで効く!
  • その他職場(研究部門)でも実験計画法やデータの選定で有効!

QC検定は年々受験者も増加しており、その必要性が認知され始めています。

QC検定で学べるQC七つ道具や統計的な知識は日常的に数値を扱う化学系企業では適用範囲が広いです。

QCと聞けば、「Quality Control」なので品質管理系しか使えないと思うのは致命的な間違いなのです。

 

研究職場でのQC検定の必要性

特に、研究職場を希望する方にはどういった点でQC検定が役立つか解説します。

研究を進める中で、実験により得られた結果を吟味する必要があります。

  • 説得力のあるデータを示すためには何回再現性を取る必要があるか
  • 根拠を示すために何のデータを補完すべきか。
  • 数値の取り扱いに間違いはないか?正しい統計まで意識出来ているか?

実験は時間的な拘束が大きく、テーマ推進における律速段階と言えます。

そのため、効率的な実験計画の立案(進め方)は極めて重要です。

QC検定の知識は、実験結果を最大限生かし、実験の方向性を明確にします。

 

QC検定は2級がオススメ

QC検定は民間資格(=国家資格でない)であるため、評価されにくい一面がありました。

しかし、企業におけるテーマ推進の効率化、製品品質の重要性から現在は就活・転職で有利な資格の1つとなりました。

取得を目指すなら出来れば2級がオススメです。

QC検定2級/3級の合格率・難易度等の概要紹介
【2024年最新】QC検定“2級・3級”の合格率・難易度・用途の資格概要を徹底解説!

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3. 知的財産管理技能検定・・・実用度:B

知的財産管理技能検定画像

実用度ランキング3位の資格は『知的財産管理技能検定』です!

 

知的財産管理技能検定のメリット

ポイント

企業の研究目的は利益を得ることであり、知財戦略は最重要項目!

化学系企業の多くは製造業であり、モノづくりと知財権は密接かつ強い関わりがあります。

モノづくりでは、どれだけ偉大な発明をしようとも、知財権が強くなければ価値・利益は激減します。

製造業の企業群が優位性を握るためには“知財戦略”が不可欠と言えます。

現在、国内市場は衰退の一途を辿るため、企業成長の機会は海外市場にあります。

その中で、世界中の企業と熾烈を極める知財競争を行う必要性が生じています。

互いに譲歩できぬ場合には訴訟問題に発展するケースもあります。

それほどまでに、各社は自社製品の強く・広い知財網を構築することを目的に戦略を練っています。

 

研究職場での知的財産管理技能検定の必要性

基本的に研究職の方に知的財産管理技能検定はオススメです。

一定規模の企業では知的財産部という専門の部署が存在します。

しかし、知財の知識は研究職であっても求められる必須級の知識です。

 

研究業務の中には、特許に関連した仕事が数々あります。

  • 技術動向を調査するための特許調査
  • 自社特許の侵害を調査するためのクリアランス
  • 探索・改良のアイデアとして特許調査
  • 競合他社の牽制・妨害するための特許網構築
  • 自社製品の優位性を高める特許網構築など

業務の中でただ作業として特許に触れるのは多大な機会損失です。

知的財産管理技能検定により特許の基礎知識を習得し、楽しみながら特許に関わりましょう。

 

知的財産管理技能検定のオススメは2級

もし取得を目指すのであれば2級をオススメします。

ただ文系色の強い試験なので、保険を掛けるのであれば3級からどうぞ。

 

知的財産管理技能検定の概要(合格率・難易度等)はコチラから。

知的財産管理技能検定2級/3級の合格率・難易度等の概要紹介
【2024年最新】知的財産管理技能検定(2級/3級)の合格率・難易度・用途・概要まとめ

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4. TOEIC・・・実用度:A~C

TOEIC画像

実用度ランキング4位の資格は『TOEIC』

 

TOEICのメリット

ポイント

日本で最も普遍的に用いられる英語資格で、就活/転職の強力な武器!

TOEICは殆どの業界で評価される資格ですが、取得スコアによって評価に大きな差があります。

また、実際に業務で英語を使用or海外赴任するケースが化学業界では多くはないので4位としています。

ただし現状、実業務の中で英語の使用頻度が低くとも、TOEICには大きなメリットがあります。

今後の企業成長には海外市場への展開が不可欠であり、グローバル化も加速しています。

その中で、日本で最も有効な英語力の指標となる“TOEIC”の重要性はさらに上がることでしょう。

 

研究職場でのTOEICの必要性

研究職場でのTOEICの必要性は、担当する研究ステージ・テーマに依存します。

一般的には以下の業務が挙げられるでしょう。

  • 海外ジャーナルや海外特許を閲覧するとき
  • 海外支社、支店に出張するとき
  • 海外顧客とミーティングを行うときなど

国内市場がメインの中小零細企業では必要性はさらに低くなります。

大手企業群であっても、実際に私は業務中に英語を使用する頻度は低いため、職場によります。

ただし、グローバル化が加速し企業成長には海外市場への移行が必須となる現代。

その中で英語能力の向上は必要不可欠であり、就活や転職でも強い武器となるため損することはないでしょう。

 

TOEICは800点以上、優位性を持つなら900点以上を目指そう

ポイント

TOEICは学生であれば800点以上、社会人で差別化を図るなら900点以上を目指しましょう。

一部の方々は“TOEIC”の試験的な英語力に否定的な見解を示します。例えば…

TOEICスコアが高くても喋れなきゃ意味がない

勿論、一般的に受験するL&RのTOEIC試験にはスピーキングテストはありません

そのため、TOEICハイスコアでも実践的な英語力を有していない人は多いでしょう。

ただし、少なくとも英語でコミュニケーションを図るには高いリスニング力は必要です。

つまり“TOEIC”のリスニングスコアは高くなければコミュニケーションは取れないということ。

ここでいう“コミュニケーションを取る”は“会話のキャッチボールが成立する水準”を指します。

ポイント

つまり、英語のコミュニケーション能力を有する人は少なくともTOEICハイスコアであると言えます。

 

学生時代から計7回の受験で平均スコア560点だった私が、勉強期間たった2ヶ月で840点取得した方法も参考にしてくださいね。

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5. 高圧ガス製造保安責任者・・・実用度:C

高圧ガス製造保安責任者画像

実用度ランキング5位の資格は『高圧ガス製造保安責任者』です!

 

高圧ガス製造保安責任者のメリット

ポイント

高圧ガス製造保安責任者は化学メーカーの昇格条件である場合があります。

『高圧ガス製造保安責任者』は化学系資格の中で高難易度に位置する資格です。

そのため、昇格・昇級の要項に設定する企業が少なくありません。

社会人になると、学生のように日々座学を行う機会は一気に減少します。

資格勉強を通じて脳を活性化させ、“勉強”に慣れる意味でもメリットはあります。

 

研究職場での高圧ガス製造保安責任者の必要性

では、研究職場での高圧ガス製造保安責任者の必要性はどうでしょうか。

ポイント

実際には、研究と本資格の繋がりはさほどなく、業務上知識を要することは殆どありません。

高圧ガス製造保安責任者が必要な職場は主に現場で、管理職として指揮する立場になってから。

そのため、取得タイミングとしては必要性に迫られる直前でも良いと言えます。

ただし、内容的には結構ハードであり、勉強慣れしている若い内に取得するのがオススメです。

 

高圧ガス製造保安責任者のオススメは甲種

高圧ガス製造保安責任者のオススメは甲種の区分です。

他の区分には乙種、丙種、冷凍機械の区分が存在します。

また、甲種・乙種の中には化学or機械の区分に分かれていますが、甲種であれば化学・機械どちらでも良いです。

ただ、学生の内から取得する必要性はありません

勿論、取得意欲があれば別ですが、資格取得に掛かる労力と費用を考えた場合に他の資格取得を目指した方が良いでしょう。

唯一学生で取得するメリットは確実に差別化を図れる点でしょう。

 

高圧ガス製造保安責任者の概要(合格率・難易度等)はコチラから。

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6. 公害防止管理者・・・実用度:C

公害防止管理者画像

実用度ランキング6位の資格は『公害防止管理者』です。

 

公害防止管理者のメリット

基本的には『高圧ガス製造保安責任者』と同様の扱いを受けています。

化学系資格の中では高難易度資格に位置する公害防止管理者資格。

ポイント

そのため、化学メーカーでは昇級・昇格の要項に使用される場合があります。

公害防止管理者は“暗記特化”の資格であり、非常に多くの事柄を覚える必要があります。

社会人生活で衰えた脳の活性化には非常に有益とも言えますね。

 

研究職場での公害防止管理者の必要性

ポイント

研究職場で公害防止管理者の知識が業務上必要であることは殆どありません。

付け加えるなら、研究職が異動する開発部門や品質部門、知財部門で業務上必要となりません。

公害防止管理者の資格も必要性が生じるのは工場で選任される立場になってからです。

そのため、実用的な観点から見れば必要性は低いと言えます。

ただし、コチラも昇給昇格に必要な企業に所属している場合、頭が柔らかい若手のうちに合格してしまうのがオススメです。

 

公害防止管理者のオススメは水質一種or大気一種

公害防止管理者はその名の通り公害を防止するための管理者となる資格です。

そのため、公害に関する、“水質”・“大気”・“ダイオキシン”・“騒音振動”・“特定/一般粉じん関係”の資格があります。

中でも、化学業界では様々な汚染物質を水質・大気その他から排出することになります。

そのため“水質”or“大気”の優先度が高くなっています。

中でも管理範囲の広い“1種”の受験をオススメします。

 

公害防止管理者の概要(難易度・合格率等)はコチラから。

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7. エネルギー管理士・・・実用度:Cー

エネルギー管理士画像

実用度ランキングの最後に紹介する7位の資格は『エネルギー管理士』です!

 

エネルギー管理士のメリット

化学系資格の中ではやや難関資格に位置する資格であり、こちらも昇格条件であることがあります。

ただし、『高圧ガス製造保安責任者』または『公害防止管理者』と比較するとやや優先度が落ちる傾向にあります。

 

研究職場でのエネルギー管理士の必要性

高圧ガス製造保安責任者、公害防止管理者と少し毛色が違い、研究職場ではさらに適用範囲は狭まります。

研究職場で言えば、製造寄りのステージに携わる場合には知識が若干利用できる可能性があります。

どちらかと言えば、“保全部署”や“エンジニアリング”で生かせる資格と言えます。

私はエネルギー管理士を取得しましたが、業務上で全く知識としては使用していません。

 

まとめ

  • 化学系の資格は数少なく、その中でも実用的な資格はさらに絞られる。
  • 良く紹介される『高圧ガス製造保安責任者』や『公害防止管理者』以上に化学系で実務的に使える資格は有り!
  • 資格取得難易度を考えると、『危険物取扱者』・『QC検定』・『知的財産管理技能検定(研究職のみ)』がオススメ!

 

化学系資格の取得難易度ランキングはコチラから。

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